レポート
メールコミュニケーションのPDSサイクル(Planフェーズその1) (2008/10/14)
メール配信というものはシンプルなもので、配信先リストと配信コンテンツ、それに件名やFromなどの情報があれば、あとはメール配信システムを用いて配信するだけです。
しかし、単純にメール配信システムを導入して、メールを配信するだけでは、大きな効果を得ることはできないでしょう。また、効果が出ているのかすらわからないかもしれません。
メールコミュニケーションの成功のためには、明確なコミュニケーション戦略に基づき、クリエイティブ、システム、オペレーションの各要素を統合する必要があります。さらに効果検証を行い、その結果をフィードバックし続けること、いわゆるPDS(Plan-Do-See)サイクルをきちんと回すことが重要です。
アルトビジョンでは、統合的なメールコミュニケーションを実現するためのワークフローを開発して、プロジェクトに適用しています。
統合的なメールコミュニケーション実現のためのワークフロー

まずは、Planフェーズから詳しく説明しましょう。
Planフェーズは、「現状分析」と「コミュニケーション戦略立案」というメールコミュニケーションの全体像を描く段階と、Doフェーズとの橋渡しをする段階である「クリエイティブ企画」「システム設定」「オペレーション設計」とに大きく分かれます。
現状分析(As-is Analysis)
ここでは、現状のメールコミュニケーションがどのような状況であるかを把握し、課題と可能性を明らかにします。
われわれのような第三者が加わる場合には、クライアント企業のビジネスそのものを理解するところからはじめます。
一般的な手法である3C分析を行い、顧客(Customer)、自社(Company)、競合(Competitor)について把握します。間接販売が重要なビジネスの場合にはさらにチャネルごとの特徴の分析も行い、製品・サービスが複数ある場合には、各製品・サービスごとの分析を行います。
ビジネスのレベルでの把握ができたら、次は、メールコミュニケーションのレベルで3C分析を再度行います。
顧客や見込客にアンケートを取って分析したり、競合がどのようなメールコミュニケーションを行っているか、さらにはインターネット上でどのようなコミュニケーションを行っているかどうかをリサーチします。競合以外にも、自社と同じような層を顧客としている他業界の先進企業のメールコミュニケーションをベンチマークすることもあります。
コミュニケーション戦略立案(Communication Planning)
ここでは、下記の3つを行います。
- コミュニケーションの目的の明確化
- コミュニケーションプログラムの策定
- 効果検証指標と目標値の設定
(1)コミュニケーションの目的の明確化
例えば同じ化粧品業界の企業でも、コミュニケーションの目的は様々です。ECを行っていないメーカーが、ウェブサイトとの連携も含めた情報伝達が重要だ、と考える一方で、ECを行っている企業では、実際に商品を売ることを重要視している、というようなケースもあります。
また、BtoB事業を行う企業なら、最終的には、問い合わせ数・資料請求数・セミナー参加数のアップがメインの目的になる場合も多いでしょう。
この目的の違いにより、コミュニケーションプログラムも効果検証指標も目標も大きく変わってきます。
(2)コミュニケーションプログラムの策定
ここでちょっとテレビ番組のことを考えてみてください。
テレビ番組と一言で言っても、ニュース、ドキュメンタリー、映画、アニメ、クイズ、お笑いなど、色々と種類があります。そしてそれぞれの番組ごとに、どのような人を狙って、どのような内容のものを、どのような時間帯に放映するかを決めていると思います。
メールコミュニケーションもこれと似ていて、どのような番組(プログラム)にするかを考える必要があります。
具体的には、プログラムごとに、
- 何のために (目的)
- 誰に対して (ターゲット)
- どのような内容を (コンテンツ)
- どのような方法で (チャネル)
- どのような時に (タイミング・頻度)
配信するのかを明確にします。
アルトビジョンでは、上記の要素の1セットを「コミュニケーションプログラム」と名付けていますが、複数のプログラムを並列で展開することもよくあります。
これもちょうど一つの放送局が様々なテレビ番組を放映しているのと似ているかもしれません。
また、コミュニケーションプログラムは「ベースプログラム」「スポットプログラム」「フォロープログラム」の3つに分類して整理するとわかりやすいのですが、これはまた別の機会にご説明したいと思います。
(3)効果検証指標と目標値の設定
実際に効果検証を行うのは、Plan(企画)フェーズが終わって、Do(実行)フェーズに入ってしばらく経ってからのSee(検証)フェーズにおいてですが、指標の設定は、このPlan(企画)フェーズで行っておくことをおすすめします。
と言うのは、あとで効果検証と行おうとした際に、効果検証に必要なデータが取れていなかったというようなことが無いよう、システム要件定義やオペレーション設計に盛り込む必要があるからです。
効果検証指標を決めたら、次のステップではそれぞれの指標の数値目標を設定します。
効果検証指標と数値目標の設定には様々なポイントがありますが、こちらもまた別途取りまとめたいと思います。
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