レポート
メールコミュニケーションのPDSサイクル(Planフェーズその2) (2008/11/12)
Planフェーズの後半では、前半で立案したコミュニケーション戦略を受けて、
- クリエイティブ企画(Creative Planning)
- システム設定(System Setting)
- オペレーション設計(Operation Design)
の3つを並行して進めることになります。
クリエイティブ企画(Creative Planning)
クリエイティブ企画では、それぞれのコミュニケーションプログラムごとに、配信するメールを具体化していきます。
メールコミュニケーションは継続することが前提になる場合がほとんどですので、長期的な視点で企画を行い、通常は、半年から1年分のコンテンツ案を作成します。
コンテンツ案は「タイミング」と「ターゲット」から考えるとスムースに行くことが多いようです。
例えば、化粧品メーカーであれば、紫外線が強く日焼け対策をする季節、肌が乾燥しやすく保湿が重要になる季節、…というように、年間のイベントカレンダーを作り、そのそれぞれのタイミングで、どのようなコンテンツを送るのが効果的かを考えます。
読者のほとんどは女性でしょうから、占いのコーナーをつくったりとか、化粧品からつながる美容健康に関連するコーナーを用意して、肌によいレシピや、美容によいヨガのポーズを紹介するなど考えられそうです。予算があれば、著名な料理研究家やヨガのインストラクターに記事を書いてもらうなどもできるかもしれません。
さらに、インターネットならではの特徴である「インタラクティブ性」を活かしたコンテンツも検討したいところです。また、一人一人に届くメールだからこそ表現しやすい「親しみやすさ」の演出方法も模索してみてはどうでしょうか。
インタラクティブなコンテンツとして一般的なのは、ミニアンケートやクイズなどです。クリックカウントを取得する機能を用いて読者にアンケートを行い、その結果を次号のメールで紹介するというような活用方法が考えられます。
親しみやすさの演出としては、「はじめに」や「編集後記」で、編集者が個人として登場し個人の意見などを書くなどが考えられます。HTMLメールの場合だと写真やイラスト、モバイルメールの場合だと絵文字を活用することで親しみやすいメールにすることができます。
上記のように考えたコンテンツ案を、コンテンツ展開プランとしてまとめます。
システム設定(System Setting)
メールコミュニケーションを行うには、当然メール配信システムが必要になります。これには大きく分けて「導入型」と「ASP/SaaS型」があります。
「導入型」のメリットとしては、その企業の要件に合わせてカスタマイズできること、また、他の社内システムと連携しやすいことが挙げられます。一方で「ASP/SaaS型」のメリットは、導入までの時間とコストが抑えられること、運用を事業者側に任せられることです。
ASPの導入時には、機能、使いやすさ、安全性、安定性などが、選択時のチェックポイントになります。
機能については、メール配信機能だけでなく、リスト管理、レポーティング、効果検証などの機能も含めて、必要機能を洗い出し、その要件を満たしているかどうかフィージビリティスタディを行います。
また、使いやすさについては、実際にデモンストレーションを見て評価したり、マニュアルやサポートの充実度を確認したりすることが大切です。さらに、機能評価で「○」となっている項目についても、実際には設定作業が複雑な場合もあります。このあたりもきちんと評価したいところです。
安全性については、最近は、情報セキュリティに関するチェックリストを用意されている企業も多いと思いますので、社内の情報システム部門に確認をして進める必要があります。また、エラーやアラートなどにより、オペレーション上のミスが起こりにくい仕組みが組み込まれているかの確認も重要です。
安定性については、SLAに記載されている最低基準を確認する他、実績としてどの程度のパフォーマンスを出せているかヒアリングを行うことが大切です。すでにそのASPを導入している企業の事例なども参考になります。
上記のポイントに基づいてシステムを選定した上で、データベース項目の設定やユーザーインターフェイスの設計を行います。
すでに配信先のデータがある場合にはデータの整理や移行を行ったり、他システムと連動させる場合にはその連携方法の確定やシステムインターフェイスの設計・開発・テストを行います。
オペレーション設計(Operation Design)
オペレーション設計では、毎回のメール制作から配信までのフローを整備しておき、配信ミスや配信の遅延などが発生しないようにあらかじめ考えておきます。
具体的には、社内の複数部署間の(アウトソーサーがいる場合にはアウトソーシング先も含めた)業務フローを明確に定義すること、余裕を持った工程を組み、進行を管理するためのガントチャート(工程管理表)を用意しておくこと、配信設定担当とチェック担当を分け、作業工程を二重化しておくこと、配信設定シートや配信チェックシートなどを準備し、一つ一つ確認して作業を進めることができるようにしておくことなどにより、実際に運用を行う前に、ツールを揃えておくことが重要です。
アウトソーシング先との業務委託契約や、プライバシーマークなどを取得しているかどうかのチェックなど、法務や情報システム部門との連携も必須です。
以上のように、
- クリエイティブ企画(Creative Planning)
- システム設定(System Setting)
- オペレーション設計(Operation Design)
をきちんと行っておくことが、実際にDoフェーズで業務を円滑に進めるために、また、メールコミュニケーションの効果を最大化するためには必要となります。
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